Q. 高分子化合物の多くは電気を通さないが、ヨウ素などのハロゲンを添加することで金属に近い電気伝導性を示すものがある。
正しいか誤りか答えよ。
答え
正しい。
解説
ポリアセチレンの薄膜にヨウ素などのハロゲンを注入すると、金属並みの電気伝導性を示す。
(センター試験 2018年 第5問 問2)
Q. ポリビニルアルコールのヒドロキシ基をホルムアルデヒドと反応させ、ビニロンを得る反応を何というか答えよ。
答え
アセタール化
同一炭素に2つのエーテル結合をもつものをアセタールという。
アルデヒド(RCHO)としては主にホルムアルデヒド(R=H)が用いられている。
(化学重要問題集 2021 244)
Q. 天然繊維について説明せよ。
答え
植物繊維 主成分はセルロース
動物繊維 主成分はタンパク質 羊毛 ケラチン、絹 フィブロイン
(化学重要問題集 2021 245)
Q. 化学繊維について説明せよ。
答え
再生繊維 再生セルロース (例)レーヨン
半合成繊維 一部をアセチル化 (例)アセテート
合成繊維 石油などが原料 (例)ナイロン、ポリエステル、アクリル繊維
(化学重要問題集 2021 245)
Q. 再生繊維、半合成繊維について説明せよ。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
答え
再生繊維
レーヨン: セルロースを溶解後、繊維状に再生したもの。 ← セルロースを一度ばらばらに分解してから繊維を作る。
半合成繊維
アセテート: セルロースを部分的にアセチル化したもの。 ← セルロースに手を加えて、すこし変化さた繊維。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
(化学重要問題集 2021 246)
Q. ビスコースについて説明せよ。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
答え
セルロースを濃NaOH水溶液に浸してアルカリセルロースにした後、二硫化炭素CS
2を反応させ、希NaOH水溶液に溶かす。粘性の大きい液体。赤褐色。
ビスコースレーヨンの原料。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
(化学重要問題集 2021 246)
Q. ビスコースレーヨンについて説明せよ。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
答え
ビスコースを細孔から希硫酸中に押し出すと加水分解が起こり、セルロースと二硫化炭素CS
2が再生する。セルロースは分子間の水素結合により繊維として再生する。
繊維がビスコースレーヨン、膜状に加工したものはセロハン。
作り方のポイント: NaOHの液(ビスコース)を希硫酸中に押し出す。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
(化学重要問題集 2021 246)
Q. 銅アンモニアレーヨン(キュプラ)について説明せよ。
答え
銅アンモニアレーヨン(キュプラ)
セルロースをシュバイツァー試薬([Cu(NH
3)
4](OH)
2)に溶かした粘稠(ねばりけがあって濃いこと)な液体を、細孔から希硫酸中へ押し出すとセルロースが再生する。
作り方のポイント: 塩基性の液(セルロース+シュバイツァー試薬)を希硫酸中に押し出す。
(「アルカリ → 酸」はビスコースレーヨンと同じ)
(化学重要問題集 2021 246)
Q. トリアセチルセルロース、アセテート繊維について説明せよ。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
答え
トリアセチルセルロース
セルロースに無水酢酸を作用させると、トリアセチルセルロースができる。
(グルコース単位の3つのヒドロキシ基を全てアセチル化)
アセテート繊維
セルロースに無水酢酸を作用させると、セルロースの酢酸エステルであるトリアセチルセルロースができる。これを部分的に加水分解したジアセチルセルロースはアセトンに可溶である。ジアセチルセルロースのアセトン溶液を、細孔から温かい空気中へ押し出し、アセトンを蒸発させるとアセテート繊維が得られる。
トリアセチルセルロース(アセトンに溶けない) → ジアセチルセルロース(アセトンに溶ける) → アセテート繊維
セルロースは分子間にはたらく水素結合により、結晶化しており、熱水や有機溶媒に溶けない。そこで、セルロース中の-OH基をエステル化(アセチル化)し、水素結合の数を減らすと、溶媒に溶けるようになる。
(名古屋大学 2021年 問題Ⅳ 問2)
(化学重要問題集 2021 246)
Q. ベンゼン環がアミド結合でつながった芳香族アミドによる合成繊維を何というか。
答え
アラミド繊維
ナイロン66のCH2がベンゼン環で置き換わった構造
(センター2019年追試 第5問 問1)
(化学重要問題集 2021 247)
Q. フェノール樹脂はなにからできるか答えよ。
答え
フェノールとホルムアルデヒド
(化学重要問題集 2021 248)
Q. アミノ樹脂はなにからできるか答えよ。
答え
尿素やメラミンなどのアミノ基を含む化合物とアルデヒドの縮合反応によって得られる樹脂
1.メラミン樹脂: メラミンとホルムアルデヒド
2.尿素樹脂: 尿素とホルムアルデヒド
(メラミン樹脂は、メラミンというアミンを原料としているのでアミノ樹脂の一種である。センター2015年)
(化学重要問題集 2021 248)
Q. アルキド樹脂はなにからできるか答えよ。
答え
多価カルボン酸と多価アルコール
(化学重要問題集 2021 248)
Q. エポキシ樹脂はなにからできるか答えよ。
答え
ビスフェノール類とエピクロロヒドリン
(化学重要問題集 2021 248)
Q. シリコーン樹脂とは何か答えよ。
答え
主鎖がシロキサン結合(Si-O-Si)から成る重合体の総称。
分子内にケイ素を含む。
(化学重要問題集 2021 248)
Q. 生ゴムに硫黄を加えて加熱することを何というか答えよ。
Q. 加硫すると何ができるか答えよ。
Q. 高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンでは、どちらが透明度が低いか。
答え
透明度が低いのは、高密度ポリエチレン
・高密度ポリエチレン
チーグラー触媒を用いて1.0×105~ 1.0×106 Pa、100℃以下で付加重合
枝分れが少なく、結晶領域が多い。透明度が低い(センター 2020年 第6問 問1)。
・低密度ポリエチレン
触媒を用いず、1.0×108~ 2.5×108 Pa、150~300℃で付加重合
枝分れが多く、結晶領域が少ない。
(化学重要問題集 2021 252)
Q. 高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンでは、どちらが触媒を用いて合成するか。
答え
触媒を使うのは、高密度ポリエチレン
・高密度ポリエチレン
チーグラー触媒を用いて1.0×105~ 1.0×106 Pa、100℃以下で付加重合
枝分れが少なく、結晶領域が多い。透明度が低い(センター2020年)。
・低密度ポリエチレン
触媒を用いず、1.0×108~ 2.5×108 Pa、150~300℃で付加重合
枝分れが多く、結晶領域が少ない。
触媒を用いず、高密度ポリエチレンよりも高温高圧で合成する。
(化学重要問題集 2021 252)
Q. ナイロンロクロクを普通に書け。
(京都工芸繊維大学 2019年 Ⅲ 問7)
答え
ナイロン66
注: 6と6の間に「,」を入れずに書いてある場合が多い。
「,」入れても間違いではないようであるが、一般的によく使われる表記の方が無駄な減点を避けることができる可能性が高い。
「6,6-ナイロン」と書くときの違いに注意。この書き方の時は「,」も「-」必要。
細かいですが一般的な書き方と違う書き方をして、減点されないようにしましょう。
(京都工芸繊維大学 2019年 Ⅲ 問7)
次は、
特別編1.気体の製法